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一見地味だけど、実は、分かりやすい文章を書く上で欠くことのできない「接続詞」に焦点を当てた本です。また、帯に「接続詞使用のセンスを磨くための小辞典」とあるように、巻末に詳細な索引も付されていて、簡易的な辞書としても「使える」本です。
著者の石黒さんは接続詞を下記の4種10類に分類しています。
@論理の接続詞 ・順接の接続詞(だから、それなら、など)
・逆説の接続詞(しかし、ところが、など)
A整理の接続詞 ・並列の接続詞(そして、それに、かつ、など)
・対比の接続詞(一方、または、など)
・列挙の接続詞(第一に、最初に、まず、など)
B理解の接続詞 ・換言の接続詞(つまり、むしろ、など)
・例示の接続詞(たとえば、とくに、など)
・補足の接続詞(なぜなら、ただし、など)
C展開の接続詞 ・転換の接続詞(さて、では、など)
・結論の接続詞(このように、とにかく、など)
ざっと見てみると、接続詞とは論理的な文章を書く際の手助けとなるような品詞であることが分かります。接続詞は書き手にとっても、考えを整理する手助けになりますが、どちらかというと、読み手への手助けとなる側面の方が強いようです。
接続詞が効果的に使用されていれば、読者は安心して文章を読み進めることができます。例えば、「第一に」と書かれていれば次に同系統の内容が続くのだなとか、「つまり」と書かれていれば次は要約が来るのだなとか、読み手が文章の展開を把握しながら読むことができるのです。
しかし、接続詞とは、このように単に論理的に分かりやすい文章を書くためだけに存在しているわけではないのです。石黒さんは次のような例を挙げています。
@昨日は徹夜をして、今朝の試験に臨んだ。しかし、結果は0点だった。
A昨日は徹夜をして、今朝の試験に臨んだ。しかし、結果は100点だった。
同じ「しかし」という接続詞を使っているのにも関わらず、それぞれ正反対の内容の文がつながっています。@には「徹夜をしてまで頑張ったのに」というニュアンスが、Aには「徹夜するくらい準備が不足していたのだから(あるいは徹夜で寝不足になって)などのニュアンスが含まれているのです。
このように、接続詞は、単に客観的な論理を意味するだけではなく、書き手の主観的な論理と読者の解釈で決まるという「創造的な側面」も持っているのです。
接続詞は読者に分かりやすい文章を書くための「サービス」のようなものであると同時に、書き手の主観も暗に伝える奥の深い品詞なのです。
たかが接続詞、されど接続詞。
今後文章を書く際はこの「名脇役」をいかに配置するかにもっと気を遣う必要がありそうです。
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タグ:文章術




















